
今日も睡眠についていろいろなエビデンスを紹介します。
昔は「睡眠を削ってでも仕事をするのが大事」「寝過ぎると体も頭も重くなる」という人がいましたが、
今は「睡眠は大事」。
人生をより良いものにするには睡眠は重要です。
では、睡眠を取らないといったいどうなるのか。
昔、米国のテレビ番組で、17歳の男子高校生を寝かせないという実験があったそうです(なんと11日間!)。
2日目は眠気や倦怠感、4日目は誇大妄想、6日目に幻覚、8日目には視力が低下、11日目には極度の記憶障害になったとのことです。
ほかにもオーストラリアで行われた実験では、徹夜で計算問題をさせて24時間経過すると、0.1%の血中アルコール濃度に相当する注意力低下が見られたと言います。
一晩徹夜すると、酔っ払いみたいになる!ということです。
ただし、一般の人が徹夜をすることはなかなかないでしょうが、4時間や6時間睡眠の方は少なくありません。
この実験では、4時間睡眠グループは6日目、6時間睡眠グループは10日目で、完全徹夜グループの1日目くらいの注意力低下が起こったということです。
そして4時間&6時間睡眠グループは、注意力が落ちていたという自覚がありませんでした。
これがこの実験の重要なところで、“軽い睡眠不足だと自分のパフォーマンス低下に気づかない”のです。
現代人はだいたいこういう状況に陥っています。
カラダを修復させる成長ホルモンは起きている間にはほとんど出ず、寝ている間に出ます。
また慢性睡眠不足だと、空腹感が増し満腹感が減るというホルモン変化が起こり、太りやすくなるということが分かっています。
そして、免疫機能が低下するので、風邪を引きやすくなるといった現象が見られます。
それが長年続くと、脳が萎縮したり、糖尿病や高血圧になりやすかったりと、取り返しのつかないことになります。
睡眠は個人差がありますが、睡眠が大切ということはハッキリしている、という話でした。